【健康】夜納豆の効果効能。納豆は何時に食べると良い?
日本食の代名詞・定番中の定番の一つ、納豆。
独特の匂いがある為好みが分かれる食品ですが、近年研究が進み健康や美容等様々な面での効果がある事が発見されています。
そんな納豆についての記事です。
この記事の目次
納豆の基礎知識・効果効能
納豆に含まれている主な成分や、数々の研究で明らかにされている基本的な働きです。
納豆の栄養
(参考データ:食品成分データベース)
三大栄養素 |
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たんぱく質、脂質、炭水化物 |
ビタミン類 |
ビタミンB1、B2、B6、ビタミンE、ビタミンK、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ピオチン |
ミネラル類 |
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、銅、セレン、クロム、モリブデン |
アミノ酸 | イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、シスチン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン |
脂肪酸 |
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、 |
食物繊維 |
水溶性食物繊維、不溶性食物繊維 |
その他 |
アンモニア、でんぷん |
◆上記以外で数々の研究により報告されている成分
・ナットウキナーゼ
・ポリアミン
・レシチン
・サポニン等
納豆の栄養素的な特徴は、リノール酸や各種アミノ酸が豊富に含まれている事です。
納豆に含まれているアミノ酸は確認されているだけでも18種類あり、アミノ酸スコアがとても高い栄養食品なのです。
(食品分析センターの調べ(2005年)ではアミノ酸スコア100)
また、1925年にナットウキナーゼという成分が発見されて以来「日本ナットウキナーゼ協会」という機関ができる程注目されている納豆。
納豆の効率のいい食べ方を知って、健康の維持に役立てていきましょう。
納豆の主な効果
◆血栓の予防
・納豆にはナットウキナーゼという成分が含まれており、血栓を溶解する作用がある事が研究により報告されています。
・そして、人が体内に持っているウロキナーゼという血栓溶解酵素の働きを活性化させてくれる働きもありこの2つの効果により血液をサラサラに、血栓を予防できると考えられています。
◆腸内環境をスッキリさせてくれる
・納豆には水溶性と不溶性の2種類の食物繊維、オリゴ糖、納豆菌等腸内の正常な働きを維持する成分が沢山含まれています。
◆女性に嬉しい成分が入っている
納豆には若々しい肌の維持や生活習慣病の予防等に役立つイソフラボンが含まれています。
夜納豆のメリット
上記のように色々な働きがある納豆を夜に食べると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ナットウキナーゼが長く留まる
納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、食後の10~12時間は働くと言われています。
血栓ができやすい時間帯は夜から朝にかけてと言われている為、夜の時間帯に納豆を摂取すると体内に長く留まるので良いそうです。
成長ホルモンの分泌
納豆には、100gあたり940mgのアルギニンが含まれています。
アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す成分として知られていますが、成長ホルモンの分泌を目的とする場合はアルギニンだけでは不十分です。
アルギニンは吸収率が悪く、単体では期待されるような働きをしてくれない事が分かっていますが、海外の研究でこの欠点を克服する情報がありました。
アメリカの薬理学者・イグナロ博士によると、アルギニンはシトルリンと一緒に摂る事で互いに影響しながら良い働きをもたらしてくれるとされています。
できれば、3000mg以上のアルギニンとシトルリンを一緒に摂るのが好ましいとの事です。(医学的な見地から見た比率は1対1)
眠りに入りやすくなる
納豆には、アミノ酸の一つトリプトファンという成分が含まれています。(100g辺り:240mg)
トリプトファンは安眠物質セロトニンの材料となる成分で、気持ちを落ち着けてくれたりリラックスさせてくれる作用があります。
トリプトファンの1日の必要摂取量は体重1kg辺り2mgと言われている為、納豆100gで必要な摂取量は十分に摂取できるようです。
私は毎日夕食時に納豆にうずらの卵を混ぜたものを食べていますが、納豆を食べるようにしてからだいぶ寝付きが良くなったように感じています。
同じ大豆の加工食品として豆腐がありますが、納豆と比べると100g辺りのトリプトファン含有量は75~98mgとあまり多くはないようです。
眠れない時は、一つの手段として納豆を試してみるのもいいかもしれません。
夜納豆は何時から?
夜に納豆を食べる時間についてですが、夕食時であればいつでも大丈夫です。
ナットウキナーゼが働く時間は10~12時間とされていますので、18時から夕食を摂っても翌朝の午前6時までは働いている事になります。
日本ナットウキナーゼ協会では、18時~24時までの間に摂取するのが効果的だとしています。
夜納豆を食べる時の注意点
夜に納豆を食べる際、納豆を調理する時に関する注意点です。
納豆は熱に弱い
納豆に含まれる酵素「ナットウキナーゼ」は、熱に弱い成分です。
熱に弱い成分ですが、納豆の水分が少ない状態であれば100度でも耐える事ができるそうです。
逆に水分が多いと50度という温度帯でも活性が失われてしまうと言われています。
手軽なのはそのまま食べる事ですが、成分を失わせずに料理に利用したい場合は食べる直前に混ぜる・最後の仕上げに入れる・フリーズドライ納豆を利用する等工夫して利用するようにしましょう。
納豆の効果的な食べ合わせ
納豆を夜に食べる時に、相乗効果が期待できる食べ合わせの一覧です。
ネギ
ネギには血流の循環をスムーズにしてくれる硫化アリル、喉にいい成分のムチン等が含まれています。
納豆に含まれていないビタミンA・C等も含まれており、足りない栄養素を補う事もできます。
納豆に含まれるナットウキナーゼの血栓予防効果と合わせて、納豆とネギはとても最適な組み合わせだと言われています。
卵
卵には、納豆にないカルシウムやビタミンA等が含まれています。
足りない栄養素を補う上で、効率のいい組み合わせです。
※納豆と卵を一緒に食べる時に、一点だけ注意したい事があります。
卵の卵白には、たんぱく質の一種アビジンという成分が含まれています。
このアビジンという成分は、ピオチンという成分の吸収を妨げてしまう働きがある事が分かっており、納豆と一緒に摂ると必要な栄養が摂取できないと言われています。
ピオチンは、髪・肌・爪等を健康的に維持する為に必要な成分の一つです。
ピオチンが不足すると、髪がパサパサになったり・白髪ができやすくなったり・アトピー等の皮膚炎が起きやすい状況になってしまいます。
「吸収できるものは、できるだけ取り入れていきましょう。」という事で卵白を除外した方がいいと言われています。
「生の卵白のみ」を過剰に食べ過ぎてしまうとピオチン欠乏が起きる可能性が高くなりますので、気をつけましょう。
生の卵白に含まれるアビジンは加熱によりほとんどなくなるとされていますので、目玉焼き等加熱調理の際には気にしなくても大丈夫なようです。
梅干し
梅には疲労回復に役立つクエン酸が豊富に含まれています。
仕事や激しい運動をした後等、疲れが溜まっている時に適した食べ合わせです。
生姜
生の生姜にはジンゲロールという成分が含まれており、血行促進作用があります。
冷え性の予防にもいいとされていますので、体を温めたい時に適した食べ合わせです。
ごま
ごまには、体の酸化を防いでくれるゴマリグナン・ビタミンE等の各種成分が含まれています。
納豆にない成分、カルシウムも豊富に含んでいる為、カルシウムを補いたい時にも適した食べ合わせです。
ごまは香りも良いので、食欲をそそります。
食欲が落ちている時にごまをかけてみるといいかもしれません。
まとめ
夜納豆が何故いいのか、食べる時間帯や相性のいい組み合わせ等をお伝えしました。
夜納豆を取り入れて、快適な健康ライフが送れるといいですね。